1967年

1967年
 今から150年経つと現在の地球にいる人間は全ていなくなる。どんな財産も無意味となる。どんな憎しみも無意味となる。
「あの野郎は絶対に許せん!死ね!!」
 と思った相手も確実に死んでいる。どんなに大切に思っている人も確実に死んでいる。そんな短い人生なら、楽しく暮らした方がいい。なのに、嫌がらせ
の多いことは驚きだ。
「子供の頃はこんな憎しみを抱かずにいられたのに」
45年前は「鉄腕アトム」や「エイトマン」が子供たちに明るい未来を語っていた。信じあうことや助け合うことの大切さを教えてくれた。無知な私は単純にその教えを信じた。
大人になると、足を引っ張り合い、出る杭を叩き合う。なんでだろう?してみると、大人は子供より馬鹿なのか。現実問題として、運転している時にバカな運転手を避けることは出来ない。隣人も選べないし、来る生徒の性格を全て把握することも出来ない。
恐らく、三蔵法師やイエス様がおっしゃるように許しあうしか道はないのだろう。しかし、暴言を吐く相手を目の前にして実行できる人はいるのだろうか?