学歴社会

冬休み
 以前は、冬休みの日程を教室で告知しても必ず間違えて塾に来て
「聞いてないよぉ!!」
 というクレームがきた。教室で告知し、廊下に掲示し、塾だよりに書いて郵送しても状況に変化はなかった。そこで、ある時「入塾案内」に
「当塾の授業は平均点を取っている方むけの授業を行っています」
 と書いたら、告知を間違える子はほとんどいなくなった。退塾率は劇的に落ち、落書きはなくなり、滞納も踏み倒しもゼロになった。学力上位の子でも性格に問題のある子はいる。学力が低い子にも素行に問題のない子もいる。
 ただ、統計的に考えこうした現実を見ると学校や塾は「学力上位の子」を集めようとするのは当たり前。
 だから、どんなに批判があっても学歴社会が変わらないのは当然。この点を無視して「えこひいき」と批判しても仕方ない。いいかげんな人、怠惰な人が惨めになるのは自業自得というのが世間の常識なのだ。
 ここを正確に中学生・高校生に伝えるべき。お手々つないでゴールインなんて問題外。そういう現実の中を生き抜く知恵を授けないと、子供たちは不幸になる。優しい言葉は、時に子供を不幸に導く。